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相続税ミニコラム

相続税について
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相続税に関連する他の税法について

#94 外貨建て資産の評価

 このところ急速に円安が進んでいます。年初は115円くらいで推移していたものが、7月14日には一時1ドル=139円台をつけ「歴史的円安」と言われています。
 私たちにとって円安は、プラスになる面とマイナスになる面がありますが、相続財産に外貨建ての資産があった場合、どのような影響があるでしょうか。
 相続税を計算する場合の外貨は、邦貨に換算する必要があります。
 この場合の邦貨への換算は、原則として、納税者の取扱金融機関(外貨預金等取引銀行が特定されている場合は、その取引金融機関)が公表する課税時期(相続又は遺贈の場合は被相続人の死亡の日)における最終の外国為替相場(対顧客直物電信買相場:TTB)またはこれに準ずる相場により行います。この「対顧客直物電信買相場」とは、金融機関が顧客から外貨を買って邦貨を支払う場合の相場をいいます。課税時期にその相場がない場合は、課税時期前の相場のうち課税時期に最も近い日の相場によります。
 このため、ドル建て資産を相続した場合、現在のように円安となっていれば評価額が上がり、相続税額も多くなります。
 外貨預金の相続税評価自体はそれほど難しいわけではありませんが、外貨はそのまま納税に使えないため、日本円で納税資金を準備しなければならないことに注意が必要です。    
 また、換算に用いる為替相場は、相続の時であるのに対し、実際に円に換えるのは、亡くなった後になるため評価が異なり、為替の影響を受けることにも注意が必要です。
 日本の超低金利の影響やリスク分散のため外貨建て資産を保有している人も多くなっています。また、近年は海外の金融機関に外貨を預けている人も増えてきていると思われますので、申告漏れにならないよう注意が必要です。


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#93 相続による土地の移転登記等に対する登録免許税の免税

近年、不動産(土地・建物)を所有されている個人が亡くなった場合に、相続登記がされていないケースが存在しているようです。所有者が亡くなったのに相続登記がされていないと、登記簿を見ても持ち主が分からず、災害の復興事業や取引が進められないなど様々な社会問題の要因となっています。
 そこでこのような問題を防ぐために民法等の改正により、令和6年4月1日以降は相続登記が義務化され、相続で不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記をする必要があります。

 また税制面からもこの問題に対処するため、平成30年度税制改正において、(1)相続により土地を取得した個人が登記を受ける前に死亡した場合の登録免許税の免税措置と(2)少額の土地を相続により取得した場合の登録免許税の免税措置が設けられました。
 この免税措置について、令和3年度税制改正により(2)の免税措置の対象となる登記として、表題部所有者の相続人が受ける所有権の保存登記が追加され、さらに令和4年度税制改正により、免税措置の適用期限が令和7年3月31日まで延長されるとともに(2)の免税措置の適用対象が全国の土地に拡充され、不動産の価額が100万円以下(改正前は10万円以下)の土地であれば、この免税措置が適用されることになりました。

(1)相続により土地を取得した個人が登記を受ける前に死亡した場合の登録免許税の免税措置

 相続(相続人に対する遺贈も含みます。)により土地の所有権を取得した個人が、その相続によるその土地の所有権の移転登記を受ける前に死亡した場合には、令和7年3月31日までに、その死亡した個人をその土地の所有権の登記名義人とするために受ける登記については、登録免許税を課さないこととされています。

(2)少額の土地を相続により取得した場合の登録免許税の免税措置

 個人が令和7年3月31日までに、土地について相続(相続人に対する遺贈も含みます。)による所有権の移転の登記又は表題部所有者の相続人が所有権の保存の登記を受ける場合において、不動産の価額が100万円以下の土地であるときは、所有権の移転の登記又は表題部所有者の相続人が受ける所有権の保存の登記については、登録免許税を課さないこととされています。
 なお上記の不動産の価額は、市町村役場で管理している固定資産課税台帳に登録された価格がある場合にはその価格、固定資産課税台帳に登録された価格がない場合には登記官が認定した価額になりますので、その不動産を管轄する登記所に問い合わせる必要があります。

国税庁「相続による土地の所有権の移転登記等に対する登録免許税の免税措置について」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0018003-081-01.pdf

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#92 成年後見制度

相続人の中に認知症の方がいる場合、相続の手続きをどのように進めればよいでしょうか。相続した財産は、遺言書がない限り、相続人全員で遺産分割協議を行って分け合います。遺産分割協議を終了するためには、相続人全員の合意が必要となります。しかし、相続人の中に認知症の方がいると、その相続人が自筆で遺産分割協議書にサインしたとしても、内容を理解しないまま署名捺印をしたと判断されると、その遺産分割協議書は無効となってしまうことがあります。

だからといって、認知症の相続人を除いて遺産分割協議をしても、その協議は無効です。相続人全員の署名捺印がない遺産分割協議書では、預貯金の払い戻しや不動産の名義変更などの手続はできません。

 そのため、認知症により判断能力が不十分な相続人がいる場合は、成年後見制度の利用を検討する必要があります。

成年後見制度とは、自分で物事を判断できない方の権利を守るために、成年後見人が財産の管理や法律行為を代わりに行う制度です。支援される人を成年被後見人といい、例えば、認知症、知的障害、発達障害、精神障害などを患っていて、判断能力を欠いている常況にある方が該当します。

 成年後見制度を利用することによって、認知症の相続人がいたとしても遺産分割協議を進めることができます。

成年後見人になるために特別な資格は必要ありません。通常は日頃から面倒を見ている親族を成年後見人に立てるのが望ましいと言えます。ただし、共同相続人が成年後見人となった場合には、利益相反が生じるため、特別代理人の選任が必要となります。また、遺産分割協議が成立したからといって成年後見人の任期が終了となるわけではありません。成年後見人は、判断能力のない本人の権利や利益を保護するために選任された人ですので、一度選任されると特別な事情がない限りは、本人が死亡するまで成年後見人としての業務を続けなければなりません。

 

成年後見人を立てないで相続するには、生前に遺言書を書いておくことをおすすめします。遺言書で遺産の分配方法を指定しておけば、相続人はそのとおりに遺産を受け取ることになり、遺産分割協議をする必要はありません。遺言による相続は相続人が行う法律行為ではないので、意思能力がない認知症の相続人であっても、成年後見人を立てることなく遺産を受け取れます。

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#91 遺産を寄付した場合の課税関係

最近、ふるさと納税やUNHCRへのウクライナの緊急支援寄付といった所得税に関する寄付の相談だけではなく、遺産の一部を学校や公益法人等に寄付したい場合の相談を受けることがあります。遺産を寄付する場合、「どこへ」「どうやって」寄付するかにより課税関係が大きく異なります。

寄付の方法は、「相続人に寄付を託す」と「遺言により寄付する」の2つあります。

 

1.     相続人に寄付を託す<相続財産寄付>

相続や遺贈によって取得した財産を相続人が寄付した場合、原則、相続税が課されますが、以下の要件を満たすと相続税が課されません。

(1)     寄付した財産は、相続や遺贈によって取得した財産そのものであること

(2)     相続税の申告期限(10ヶ月)までに寄付すること

(3)     寄付した先が国や特定の公益法人等であること

(4)     相続税申告書に寄付した財産の明細書及び文部科学省が発行する「相続税非課税法人証明書」を添付すること

【ポイント】

・取得した財産そのものしか認められません。

・相続した不動産や株式を現金化したり、遺産分割協議前に香典や相続人の預金から寄付したりすると要件を満たしません。

・証明書を文部科学省に申請して発行してもらうまで、約12ヵ月かかります。

 

2.     遺言により法人に対して寄付する

遺言で法人に対して寄付した場合には、相続税は個人にのみかかる税金のため、非課税となります。代わりに、受け取った法人に対して相続税ではなく法人税が課されます。ただし、一定の公益法人に対する寄付は法人税も非課税となります。

【ポイント】

・寄付する財産が現預金等であれば問題ありませんが、不動産や株式等を寄付する場合には、被相続人が時価で譲渡したとみなして譲渡所得税が課されますので、被相続人の準確定申告が必要となります。

 

一概にはいえませんが、お勧めなのは、遺言で現預金を寄付することです。そうすれば、寄付した財産は、相続財産から除外され相続人にはなにも税金が発生しませんし、相続開始後相続人が10ヶ月以内にバタバタする必要もないからです。また、上記13)の要件を満たさない法人にでも寄付することができます(同族法人への寄付は別の課税関係が生じる場合があります)。ご自分の意思をきっちり伝え、事前に適切な準備をしておくことが大切です。

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#90 成年年齢引き下げと遺産分割協議への影響

令和441日より、成年年齢が現行の20歳から18歳に引き下げられます。

明治9年に日本で成年年齢が20歳とされて以来、約140年ぶりの見直しとなります。

 4月からは18歳の人も成人として扱われ、親の同意を得ずに契約ができるようになったり、住む場所や進路決定についても自分の意志で決められるようになります。

 成年年齢の引き下げは、税にも影響を及ぼします。TIMELY@Azure第160号にて既に紹介しておりますが、影響を受ける相続税・贈与税の規定の主なものは以下の通りです。

①未成年者控除

②相続時精算課税制度

③事業承継税制

④住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税

⑤贈与税の税率の特例

 ①の未成年者控除は、財産の取得時に相続人が未成年であると税額が控除できるという制度です。成年年齢引き下げにより、これまでより控除できる額が減ることになります。

一方、②から⑤では、20歳以上という要件が18歳以上に改められることで、この制度を2年早く利用できるようになりますので、生前贈与を使った相続税対策を2年前倒しする検討が必要かもしれません。

 税制の論点ではありませんが、成年年齢の引き下げは、遺産分割協議という相続に関する重要な手続きに影響を及ぼします。未成年は遺産分割協議に参加できないため、未成年者がいる場合は、家庭裁判所の審判によって特別代理人を選任する必要があります。この特別代理人を選任しなければならない年齢も20歳から18歳に引き下げられるため、相続人に18歳・19歳の人がいる場合には、令和4年4月1日以後に遺産分割協議をすれば、特別代理人選任などの手続きをする必要なく、遺産分割協議を成立させることができます。

 成年年齢の引き下げは、1819歳の人の行動の幅を広げる一方で、不当な契約を結ばされた場合でも簡単に取り消すことができなくなるなど、その行動に責任が求められます。

 遺産分割協議についても、不利な協議に同意させられてしまうというリスクもあるため、

未成年のうちから契約に関する知識や、財産に関する教育が重要となると共に、子を持つ親としても、どのような事が変わるのかをしっかり理解しておくことが必要です。


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#89 成年年齢引き下げに伴う相続税・贈与税への影響

平成306月に民法の一部を改正する法律が公布され、民法の成年年齢を20歳から18歳に引き下げられ、令和441日から施行されることとなりました。

 飲酒・喫煙などの年齢制限については20歳のまま維持されますが、今後18歳に達すると成年となり親の同意がなくても、携帯電話やクレジットカードの契約、ローンを組んだり一人暮らしで部屋を借りたりすることができます。

 

相続税や贈与税においても20歳を基準としているものがあり、改正により見直しが行われ、主な項目について以下のものがあります。

 

1)未成年者控除

 相続等により財産を取得した者が20歳未満である場合には、10万円にその者が20歳に達するまでの年数を乗じて計算した金額が控除されますが、改正後の令和441日以後に開始した相続から18歳へ引き下げられます。

 

2)相続時精算課税制度

 相続時精算課税制度は、原則として60歳以上の父母又は祖父母から、贈与年の11日において20歳以上の子又は孫に財産を贈与した場合に暦年課税に代えて選択できる制度ですが、改正により令和441日以後の贈与から18歳以上へ変更されます。

 

3)贈与税の税率の特例

 贈与税の税率は、通常の場合の贈与税の税率(一般税率)と直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例(特例税率)があり、贈与価額によって一般税率より低い税率が設定されています。特例税率は贈与年の11日において20歳以上の者が父母や祖父母などの直系尊属から譲り受けた場合に適用がありますが、改正により令和441日以後の贈与から18歳以上の者へ変更されます。

 

4)非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度

 非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度(一般措置及び特例措置)における受贈者の年齢要件が改正されます。具体的には「経営承継受贈者」(一般措置)及び「特例経営承継受贈者」(特例措置)の要件に、それぞれ贈与の日において20歳以上であることとなっているため、18歳に改正されます。

 

 令和4年中に親が子に贈与をしようとする場合、(3)にありますように贈与を受ける子の年齢によって贈与税の税率が異なります。

令和411日に18歳又は19歳の子に、令和4331日以前に贈与する場合と令和441日以後に贈与する場合では贈与税率が異なる場合がありますので贈与をする時期には注意が必要です。


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#88 令和4年度税制改正による相続税・贈与税の影響

先月のコラムで相続税と贈与税の一体化について紹介しましたが、今回は令和4年度税制改正大綱により改正される予定の主な項目を紹介します。

 

・住宅取得等資金の贈与税非課税

住宅を購入する際、両親や祖父母などの直系尊属から資金の贈与を受けた場合に一定の要件を満たすときは贈与税が非課税とされる制度です。

今回の改正点は、

1)適用期限が現行令和31231日から令和51231日まで2年延長

2)非課税限度額は、次の区分に応じた金額

  ア)耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋は1,000万円

イ)上記以外の住宅用家屋 500万円

3)中古住宅の場合の適用要件緩和

(築年数要件を廃止し、新耐震基準に適合している住宅用家屋であること。なお、登記簿上の建築日付が昭和5711日以降の家屋については、新耐震基準に適合している住宅用家屋とみなされます。)

 (4)適用対象年齢を現行の20歳以上から18歳以上へ引き下げ

 

・相続に係る所有権移転登記に対する登録免許税の特例措置の拡充及び延長

所有者不明土地の解消に向けて不動産登記法が改正され、これまで義務のなかった相続登記が義務化されます。

それに伴い、登録免許税の免税措置について、次の要件としたうえで、適用期限(令和4331日)が3年延長されます。

1)適用対象となる土地の範囲に、市街化区域内の土地を追加

2)適用対象となる土地の価額の上限を現行10万円から100万円に引き上げ

 

・非上場株式等に係る納税猶予の特例制度

事業承継税制とは、中小企業の後継者が先代経営者等からの贈与、相続又は遺贈により取得した非上場株式等に係る贈与税・相続税の一部又は全部の納税が猶予される制度で中小企業の円滑な事業承継を支援するために設けられています。

非上場株式等に係る納税猶予の適用を受けるためには特例承継計画を提出する必要がありますが、その提出期限について現行令和5331日から令和6331日に延長されます。


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#87 相続税と贈与税の一体化

最近、雑誌や週刊誌の特集で「生前贈与がダメになる前に!」や「まだ間に合う駆込み贈与」というタイトルをたくさん目にしました。

これは、令和3年度の税制改正大綱で

「相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、資産移転の時期の選択に中立的な税制の構築に向けて、本格的な検討を進める」との文言があったため、最短で令和4年度の税制改正大綱より相続税と贈与税の一体化が導入されるかもと懸念されていたからだと推測されます。

10日に発表された令和4年度税制改正大綱では導入が見送られたものの、「現行の相続時精算課税制度と暦年贈与制度の在り方を見直す」「贈与税の非課税措置は、限度額の範囲内では家族における資産の移転に対して何ら税負担を求めない制度であることから、そのあり方について、格差の固定化防止等の観点を踏まえ、不断の見直しを行っていく」など、より踏み込んだ文言で一体化に向けた方針が改めて打ち出されています。

 

では、一体化されると相続税と贈与税のルールはどのように変わるのかというと、たとえば、相続発生前に行われた一定期間の生前贈与を相続税の課税対象とする制度があります。 現行の制度でも、相続から遡って3年以内の生前贈与を相続税の課税対象とされています。この3年以内の期間を海外並みの1015年以内に延長する可能性が取りざたされています。

また、令和4年度の税制改正大綱でも強調されたように、1人当たり年110万円の非課税枠を利用する「暦年贈与」の撤廃も公算が大きいといわれています。

来年以降に、どのような改正が行われるか不明ですが、どんな方向性が示されても生前贈与はやっておいても損はないと思います。もちろん将来の改正により贈与の効果が無駄になることもあり得ます。しかし、仮になったとしても損はないためです。


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#86 デジタル遺産と相続

先日“Appleの「デジタル遺産」機能iOS 15.2βで設定可能に”というニュースを見ました。「デジタル遺産」とは、ネット上に保管されている預金口座や暗号資産、電子マネーなど、デジタル形式で保管されている故人の財産のことをいいます。

 デジタル遺産も他の財産と同様に相続税の対象となると考えられていますが、不動産のような実在する財産と違い、目に見えない財産であるがゆえに例えば次のような問題を抱えています。

1.相続財産から漏れやすい

  デジタル遺産は、スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器やネット上に保存されているため、相続人がその存在を把握するのが難しい財産です。

相続税の申告後に財産が発見された場合は修正申告の必要があり、延滞税等の負担もあります。

2.IDやパスワードがわからない

  デジタル遺産は通常、IDやパスワードによって管理されています。相続人がデジタル遺産の存在を把握できたとしても、IDやパスワードがわからない場合、相続手続きが難航してしまいます。

3.スマートフォンやパソコンのロックが解除できない

  デジタル遺産の存在確認や、相続手続きのためには、故人のスマートフォンやパソコンを操作する必要があります。しかし、ロック解除のためのパスコードがわからないと操作ができず、財産調査を進めることが困難となります。

4.デジタル遺産が負の遺産の場合があること

 音楽や動画配信など定額制の契約がある場合、その多くは自動更新となっており、解約しない限り料金を払い続けることになります。また、FXでは解約のタイミングにより損失が発生してしまう場合もあるようです。

デジタル資産を保有する方は、遺族に負担をかけないためにも、生前から資産情報を整理し、一覧表にするなどの対策をしておくことをおすすめします。

今後はデジタル遺産を相続する方が増え、それに関連するトラブルが表面化してくることが予想されます。財産性のあるデジタル遺産がほとんどないという方も、「自分に万が一の事が起こったとき、スマートフォンの中のデータはどうなってしまうのか」という、誰にでもおこり得るようなことから考えてみる必要がありそうです。


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#85 未支給年金に係る相続税の課税関係

年金の受給権は、一身専属的な権利であるため年金を受給していた人が死亡した場合、その時点で消滅します。

 したがって被相続人に支払われるはずであった年金がある場合は、遺族がこれを請求し受け取ることができます。これを「未支給年金」といいます。未支給年金の対象となるものは、国民年金、厚生年金や共済年金などが該当します。

  通常年金は偶数月に、それぞれ前月までの2ヶ月分が支払われ、受け取っていた受給者が死亡した場合、その死亡した月の分まで支払われます。

例えば3月に死亡した場合、3月分まで支払われますので、2月に12月分と1月分が支払われ、本来なら4月に2月分と3月分が支払われますが、年金受給者はすでに死亡しているため、この2月分と3月分の未支給年金については遺族が請求することによって受け取ることができます。

この未支給年金は、相続税の課税対象となるのでしょうか。

国税庁の質疑応答事例にもありますが、未支給年金の請求権については、その死亡した受給権者に係る遺族が、その未支給の年金を自己の固有の権利として請求するものであり、死亡した受給権者に係る相続税の課税対象とはなりません。

それでは、未支給年金を受け取った遺族には何も税金がかからないかというと、そうではありません。相続税の課税対象とはなりませんが、遺族の一時所得に計上する必要があります。

なお、未支給年金は請求をしないと受け取ることができません。通常は死亡届を提出する時にあわせて未支給年金請求書も一緒に提出することになりますが、被相続人と死亡の当時、生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他3親等内の親族が請求することができます。

 国税庁「未支給の国民年金に係る相続税の課税関係」

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/02/09.htm

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相続税について

民法

信託

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相続財産の範囲・計算方法

#86 デジタル遺産と相続
#85 未支給年金に係る相続税の課税関係
#84 住宅ローンの団体信用生命保険
#80 小規模宅地等の特例~貸付事業用宅地
#73 特定の一般社団法人等に対する相続税の課税
#70 災害で被害を受けた場合の相続税の特例について
#69 生命保険契約に関する権利の申告漏れに注意
#63 2022年生産緑地問題~その日が来る前に考えておきたいこと~
#60 地積規模の大きな宅地の評価(2)-面積要件に注意-
#59 マイナス相続でも相続税がかかる場合
#56 地積規模の大きな宅地の評価
#50 預貯金債権の仮払い制度
#49 相続税の連帯納付義務とは
#47 災害を受けた場合の相続税・贈与税の取扱い
#43 相続を放棄した者が受け取った生命保険金には相続税はかかるか
#36 相続税における障害者に対する制度
#29 相続した財産を譲渡した場合
#28 取引相場のない株式の評価の見直し
#26 孫が受取人の死亡保険金
#25 寄与分を取得した相続人に対する課税
#24 配偶者に対する相続税の軽減
#23 相続人以外の者が財産を取得した場合
#22 みなし相続財産~生命保険~
#21 相続人の中に成年被後見人がいる場合
#20 相続人の中に未成年者がいる場合~Part2
#19 退職金と弔慰金
#18 相続人の中に未成年者がいる場合
#16 相続時精算課税
#15 相続税の税額控除
#14 相続開始前3年以内に贈与を受けた財産
#13 相続の承認・放棄
#12 短期間に重ねて相続があった場合
#10 相続税の加算
#9 相続財産から控除できる債務
#7 遺言によってできること
#6 相続税がかかる財産の範囲
#3 相続税の基礎控除額
#2 名義預金にご用心

相続税がかからない財産

相続税の申告期限・納税

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贈与税について

#89 成年年齢引き下げに伴う相続税・贈与税への影響
#88 令和4年度税制改正による相続税・贈与税の影響
#87 相続税と贈与税の一体化
#83 相続税・贈与税の一体化!?
#81 コロナ禍における住宅取得資金贈与の非課税について
#76 路線価補正と贈与税申告
#75 教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の見直しについて
#62 年末に向けた贈与の検討
#61 消費税率引上げに伴う住宅取得資金贈与の非課税枠の拡大
#58 「教育資金の一括贈与非課税措置」、「結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置」の見直し
#53 贈与税の住宅取得等資金の特例を受けた場合の注意点
#47 災害を受けた場合の相続税・贈与税の取扱い
#46 贈与と資産運用
#42 結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合
#41 贈与税の配偶者控除と生前贈与加算
#40 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
#38 負担付贈与をした場合の課税はどうなるのか
#37 贈与税のかからない財産とは
#35 贈与税の配偶者控除
#34 住宅取得等資金の贈与
#16 相続時精算課税
#14 相続開始前3年以内に贈与を受けた財産

相続税に関連する他の税法について

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