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令和6年4月2日 令和6年4月から「自動ダイレクト」が始まります。

自動ダイレクトとは、e-Taxの申告等データを送信する画面で「自動ダイレクトを利用する」旨の項目が表示されるので、チェックを入れて送信すると、申告等データの送信と併せてダイレクト納付の手続きができる機能です。自動ダイレクトを利用すると、口座引落日は各申告手続きの法定納期限となり、法定納期限に自動ダイレクトの手続きをした場合は、その翌取引日に口座引落しされます。


 自動ダイレクトは、令和6年4月1日以降、法定納期限が到来する申告手続き、法定納期限内に申告手続きをする場合、のすべての条件に該当する場合に利用できます。また、利用に当たっては、法定納期限当日に自動ダイレクトの手続きをした場合は、申告手続きをする日によって納税額の制限があります。

・令和6年4月1日から令和8年3月31日までは納税額1,000万円以下

・令和8年4月1日から令和10年3月31日までは納税額3,000万円以下

・令和10年4月1日以降は納税額1億円以下 


出典:国税庁「令和6年4月から自動ダイレクトが始まります!」

https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/index.htm#jidoudirect 

○リーフレット

https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nozei-shomei/pdf/0024001-051.pdf


令和6年3月1日 令和7年1月からの申告書等への控えの収受日付印の押なつについて

国税庁においては、納税者の利便性の向上等の観点から、「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」を目指し、申告手続等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続や業務の在り方の抜本的な見直し(税務行政のDX)を進めているところです。

 こうした中、e-Taxの利用率が向上しており、今後もe-Taxの利用拡大が更に見込まれることや、DXの取組の進捗も踏まえ、国税に関する手続等の見直しの一環として、令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないこととしました。

 対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者の方が、他の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局、税務署に提出される全ての文書をいいます。

 令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつが行われませんので、書面申告等における申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)することになります。必要に応じて、ご自身で控えの作成及び保有、提出年月日の記録・管理をすることになります。

 申告書等の控えの収受日付印以外で、申告書等の提出事実・提出年月日を確認する方法は、e-Taxを利用して申告書等を提出している場合は、メッセージボックスに格納された受信通知により確認することが可能です。

 書面で申告した場合であっても所得税の申告書等については、オンライン申請による「申告書等情報取得サービス」や「保有個人情報の開示請求」、「納税証明書の交付請求」により確認することも可能です。オンラインを利用しない場合であっても、従来どおり、税務署において「保有個人情報の開示請求」、「申告書等の閲覧サービス」、「納税証明書の交付請求」といった手段により確認することも可能です。

 令和7年1月以降、当分の間の対応として、窓口で交付する「リーフレット」に申告書等を収受した「日付」や「税務署名」を記載した上で、希望者にお渡しすることを検討しています。

 郵送等により申告書等を提出する際に、「返信用封筒」と「申告書等の控え」を同封された方に対しても、窓口での収受の場合と同様、日付・税務署名を記載したリーフレットを同封して返送することを検討しています。

 金融機関や行政機関等から収受日付印の押なつを求められる場合は、国税当局から、金融機関や補助金・助成金などを担当する行政機関などに対して、今般の見直しについては事前に説明を行っており、令和7年1月以降においても、収受日付印の押なつされた控えの提出を求める各種の機関を把握した場合、国税当局から個別に説明を行う予定です。


出典: 国税庁「令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて」

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/onatsu/index.htm 

国税庁「申告書等の控えへの収受日付印の押なつの見直しに関するQ&A」

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/onatsu/pdf/0023001-078.pdf 

令和6年2月5日 令和6年度税制改正大綱 交際費等の飲食費の基準が一万円以下に

令和6年4月1日から交際費等の損金不算入制度について、交際費等の範囲から除外される飲食費の金額基準が現行の1人当たり5,000円以下から1万円以下に引き上げられます。

 現行の「飲食費の5,000円基準」では、交際費等の範囲から除外される5,000円以下の飲食費について、一定の事項を記載した書類を保存することが必要とされています。令和6年4月1日以後の支出に係る「飲食費の1万円基準」についても、書類への記載事項や保存要件に変更はない予定です。必要な記載事項は、次の1から5の通りです。

1.飲食等のあった年月日

2.飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及び

その関係

3.飲食等に参加した者の数

4.飲食費の額並びに飲食店、料理店等の名称及びその所在地

5.その他飲食費であることを明らかにするために必要な事項


 また、「接待飲食費の50%損金算入特例」と「中小企業の定額控除限度額(年800万円)の特例」の適用期限が令和9年3月末まで3年延長されます。

 接待飲食費の50%損金算入特例は、10,000円以下(現行:5,000円以下)の飲食と社内飲食を除いた飲食費の50%が損金算入でき、中小企業定額控除限度額の特例は、交際費のうち800万円までが損金算入できる特例です。

 

参考

国税庁 接待飲食費に関するFAQ

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/settai_faq/01.htm   

国税庁 No,5265 交際費等の範囲と損金算入の計算

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm 


令和6年1月8日 新NISAが始まりました

2024年となり、NISA制度が新体制へと変わりました。より有利な税制での資産運用が可能となります。新NISAの変更点3点と、これまでのNISAがどうなるのか、そして注意点について解説します。

1.NISAが一本化

従来はつみたてNISAと一般NISA2種類がありましたが、これらがつみたて投資枠と成長投資枠として併用可能になりました。

2.年間投資額の拡充

従来の年間投資枠は、つみたてNISA40万円、一般NISA120万円で非課税保有限度額がそれぞれ800万円と600万円でした。しかし、新NISAでは年間でつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円となり、非課税保有限度額は1,800万円(その内、成長投資枠は1,200万円)まで拡充されました。

3.非課税保有期間が無期限

従来はつみたてNISA20年、一般NISA5年を過ぎると課税口座に移動するか、売却するなどしなければなりませんでしたが、新NISAでは非課税保有期間の制限がなくなりました。


一方、今まで運用してきたつみたてNISAと一般NISAはどうなってしまうのか。こちらについては、2023年末をもって新規買い付けは不可能となりますが、非課税保有期間が継続され、その期間中に発生した利益については非課税で受取ることが可能です。

また、新NISAの投資枠と課税口座の間で損益通算ができない点にも留意が必要です。これは旧NISAでも同じで、例えば、課税口座を使って売買している株式に30万円の利益が生じて、NISA枠に20万円の損失が生じているからといって、課税対象額を損益通算して10万円にすることはできません。あくまでも課税口座に生じている30万円の利益に対して、20.315%の税率で課税されます。

 

詳細については金融庁ホームページをご確認ください。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/index.html